生命保険会計の意義

問題

生命保険会計の意義について説明せよ。

・生命保険会計とは、生命保険会社の支払能力の状況、業績あるいは活動の実態等を金銭で評価し、会計の言葉で表現することである。
・生命保険会社においても会社法および企業会計原則等に則った会計処理を行うという点では一般の会社と変わりはないが、契約者保護の観点から生命保険会社の健全性を図るための特別の規定が保険業法にある。
・一般の企業会計においては、債権者および投資家の保護に力点が置かされたものになっているが、生命保険会計においては、契約の全期間にわたり契約者保護が確実に遂行されるよう生命保険会社の支払能力確保を重視した会計が指向されている。
・また、世界的傾向として、特に生命保険株式会社の場合、財務会計として一般企業と同じ尺度での比較が求められているが、わが国では保険業法による会計が唯一法定のものである。
・生命保険会計は、この保険業法による会計だけで生命保険会社の全ての情報を表現できるわけではない。例えば、一般の事業会社・金融機関等と活動の実態が大きく異なること、計算基礎率の妥当性並びに配当率の妥当性および公平性といった面にも充分スポットを当てた表現が必要になること、また商品についても、契約期間の超長期性、群団性および技術性等多くの特殊性を有しているため、保険業法による会計の尺度のみでは適切な評価をすることが難しく、独自の原則・尺度および技術等が要請される。

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