語句説明(資産運用関係収支)

問題

以下の語句を献血に説明せよ。

(1)商品有価証券
(2)貸倒引当金
(3)保険業法第112条評価益

(1)商品有価証券とは、不特定多数の投資家への転売を目的として保有する有価証券のことである。有価証券が生命保険会社の本来業務である資産運用を目的として保有されるのに対し、商品有価証券は転売を目的として保有されるため、両者を区別して計上する。

(2)貸付金やその他債権が相手先の破産などにより回収不能となる危険に備え、積立不能見込額を予め準備する目的で引当金を計上する。賃借対照表上は資産の控除項目として資産の部に計上する。以前は保険会社の独自の扱いで負債の部に計上していたが改められた。

生命保険会社では、実績等に基づき合理的な方法で算出した一般貸倒引当金の他、個別貸倒引当金、特定海外債権引当勘定を貸倒引当金に計上する。

(3)保険業法第112条に基づき、一般勘定において市場価格のある株式について評価替えを行ったときの評価額が帳簿価額を超える差額を計上するものであり、会社法の取得原価主義の特則を定めた規定である。

この趣旨は、保険事業の相互扶助的特質に照らし、特別の事由ある時は含み益をも還元し、契約者利益の確保ならびに増進を図ることができるようにした点にある。

このため、この評価益は契約者のための準備金である責任準備金又は契約者配当準備金(相互会社では社員配当準備金)として積立てるべきこととしている。すなわち、未実現利益である評価益の計上に際しては、これを内部留保とされるのを防ぎ、主務大臣の監督の下で保険契約者へ還元するときのみ、その計上が認められる。
なお、旧保険業法第84条が同様の規定であった。

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