問題
潜在価値会計における資本コスト(Cost of Capital)について簡潔に説明しなさい。(平成20年度大問2(4))
資本コストとは、計算基準日に留保するソルベンシー・キャピタル(必要資本)から、将来的にリリースされるソルベンシー・キャピタル及びソルベンシー・キャピタルに対する税引後運用収益の現価(リスク割引率による)を差引くことによって計算されるコストのことである。
つまり、目標ソルベンシー・マージン比率等を達成するために拘束されたソルベンシー・キャピタルは、リリースされるまでは資産運用収益しか生み出さないが、資本の提供者はハードル・レートによる投資の機会を求めているため、資産運用利回りがハードル・レートに満たない場合、資本の提供者は投資機会を喪失したことによるコストを負担していると考えることができる。