平準ROE会計

問題

平準ROE会計について簡潔に説明せよ。

平準ROE方式は価値基準会計と同様の計算をする会計方式であるが、収益目標のROIが毎年のROEと直接結びつくように工夫されている。価値基準会計との計算上の相違点は、保有契約の経済的価値の計算にあたり、将来の分配可能利益の割引率としてハードル・レートではなく、その商品の目標ROIを用いることにある。ただし、平準ROE方式は、広義責任準備金の積立を通じて計算される利益と自己資本の投下残高の増減を問題とする会計方式であり、「会社の経済的価値」を問題とする価値基準会計とは考え方が異なる。
平準ROE方式の利点は、本方式により毎年測定されるROEは、長期的な企業の財務目標であるROIと直結しているため、保険価格の設定にROI法を用いた場合、理論的には、価格設定・資本に関する収益目標の設定・収益管理の三者を、すべてROIを媒介に相互に連結できることである。このため、平準ROE方式は資本保全の観点から最も望ましい内部管理会計といわれている。

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