問題
レディントンのイミュナイゼーションについて簡潔に説明せよ。(平成16年度大問2)
利力δによる資産の現在価値をA、利力δによる負債の現在価値をLとする。A、L
のデュレーションを$D_A$、$D_L$、コンベクシティを$C_A$、$C_B$とする。
利力を微小変化させたときのA-Lはテイラー展開により以下の通り表すことができる。
\begin{equation}
\begin{split}
A’-L’&=A-L+△δ\frac{d(A-L)}{dδ}+\frac{1}{2}△δ^2\frac{d^2(A-L)}{dδ^2}\\&=A-L-△δ(AD_A – L D_L)+\frac{1}{2}△δ^2(AC_A-BC_B)
\end{split}
\end{equation}
ここで、$A=L$、$D_A=D_L$、さらにレディントンの条件$\frac{d^2(A-L)}{dδ^2}>0(C_A>C_B)$としておくと、上式からわかる通り、△δの正負にかかわらず、A’-L’>0が成立する。これをレディントンのイミュナイゼーションという。すなわち、資産の負債のデュレーションを一致させ、資産のコンベクショティを大きくするように資産のポートフォリオを変更していけば、金利変動リスクはイミュナイズできる。