問題1 空欄を埋めなさい。
Ⅳ.保険商品審査上の留意点等
Ⅳ-1 共通事項
Ⅳ-1-18 保険法対応
保険法においては、保険契約者等を保護するために保険契約者等に不利な約款内容を無効とする( 1 )が設けられており、当該規定を潜脱するような約款内容となっていないかどうか以下の点に留意して審査を行うこととする。
なお、これらに加え、無効、解除、免責、失効等、保険金を支払わないこととなる事由については、保険法において任意規定とされている規定もあるが、当該規定に係る約款の内容によっては、( 1 )に抵触する場合(例えば、危険増加後に発生した保険給付事由の全てを免責とする場合など)もあり得ることに留意する。
(1) 告知義務違反による解除
① 告知制度が保険契約者等からの自発的申告義務から保険会社が告知を求めたものについての( 2 )になったことを踏まえた約款規定となっているか。
② 保険媒介者による告知妨害又は( 3 )があった場合は、保険会社は保険契約を解除できないことを約款に明確に規定しているか。 ただし、当該規定については、保険媒介者による告知妨害又は( 3 )がなかったとしても保険契約者又は被保険者が告知事項について事実の告知をせず、又は不実の告知をしたと認められるときは適用されないことに留意する。
(2) 保険給付の履行期
① 保険給付の履行期については、損害調査手続等の保険給付手続等に必要となる合理的な期間を踏まえて、一定の期限内に支払うとする基本的な履行期を約款に定めているか。 なお、その際、現行約款に規定している基本的な履行期(例えば、生命保険契約( 4 )日、損害保険契約及び傷害疾病定額保険契約 ( 5 )日)を不当に遅滞するものとなっていないか。
② また、基本的な履行期の例外とする期限を定めるときは、保険類型ごとに保険給付のために行う公的機関や医療機関等への確認等、必要となる確認事項が明確に定められているとともに、その期限が客観的にみて合理的な日数をもって定められているか。 なお、基本的な履行期の例外とする期限を適用する場合には、保険金を請求した者に対し、保険給付のために行う確認事項及び必要となる日数を通知することとしているか。
③ 保険給付事由が発生し、保険契約者等から通知を受けた場合には、「Ⅱ- 4-4-2 保険金等支払管理態勢」の(2)⑤を踏まえ、保険契約者等に対し、 保険金等請求手続の明確な説明及び保険金等請求書類の迅速な交付が行われるような態勢が整備されているか。
(3) 重大事由による解除
重大事由による解除の規定においては、解除権が濫用されることのないよう、 保険契約者等の故意による保険給付事由の発生(保険法第 30 条第 1 号、第 57 条第 1 号及び第 86 条第 1 号)及び保険金受取人等の保険給付請求の詐欺(同法第 30 条第 2 号、第 57 条第 2 号及び第 86 条第 2 号)以外の事項を定めようとする場合は、当該内容に比肩するような重大な事由であることが明確にされているか。
1. 片面的強行規定
2. 質問応答義務
3. 不告知教唆
4. 5
5. 30
(中略)
問題2 以下の文章を読んで設問に答えてください。
Ⅳ.保険商品審査上の留意点等
Ⅳ-4 第三分野
第三分野の商品審査にあたっては、特に以下の点に留意して審査することとする
Ⅳ-4-1 基礎率変更権の設定について
第三分野保険の基礎率変更権の設定に関し、規則第 11 条第 1 項第 7 号イに定める審査基準に基づいて審査を行う場合は、以下の点に留意して審査するものとする。
(1) その他これに準ずる給付を行う保険契約とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成 10 年 10月2 日法律第 114 号)に規定する一類感染症、二類感染症、三類感染症に対する人の状態等に対する給付を行う保険契約とする。
(2) 基礎率変更権行使基準の設定にあたっては、以下の要件を全て満たしているか。
(設問の都合で省略)
(3) 実績発生率の管理や基礎率変更権の行使の意思決定を行う態勢が整備されているか。
Ⅳ-4-2 基礎率変更権を行使する認可申請の取扱い
第三分野保険の基礎率変更権の行使のための申請があった場合には、以下の点に留意して審査するものとする。
(設問の都合で省略)
基礎率変更権とは何か、規則に則って説明してください。
第三分野保険の基礎率変更権は、規則第11条第1項第7号イにより以下のように定められている。
「実績発生率が予測と相違する(ことが見込まれる)ため、予定発生率を変更して保険料または保険金を変更する権利。」
基礎率変更権行使基準の設定必要な要件を答えてください。(3つ)
① 予定発生率に対する実績発生率の状況を示す指標については、予定発生率を変更して保険料又は保険金を変更するという趣旨に適合するものとして、 次に掲げるいずれかの割合又は当該割合に準じたものとなっているか。
ア. 予定発生率に対する実績発生率の割合
イ. 保険料収入(責任準備金繰入・戻入調整をした当該年度の危険保険料 と付加保険料の合計)に対する保険金の支出額の割合
② ①に掲げる指標の設定にあたっては、実績発生率が悪化した場合の、当該保険契約の損益見込みに照らして、適切な水準となっているか。
③ ①に掲げる指標に達した後、保険料又は保険金の変更を行う手続きが、明確になっているか。
基礎率変更権行使の申請があった際、審査のうえで留意すべき点を答えてください。(4つ)
(1) 約款に定める基礎率変更権の規定(基礎率変更権行使基準等)に反しないものとなっているか。
(2) 社内において定められている基礎率変更権の行使の手続きが遵守されているか。
(3) 契約者に対して、契約締結時にあらかじめ十分な説明が行われ、その後も基礎率変更権行使基準に該当するかどうかの情報開示が定期的に行われていたか。
(4) 変更後の予定発生率が、実績発生率等に照らして保険数理に基づく合理的かつ妥当なものとなっているか。