問題11 以下の問いに答えてください。(団体保険:選択理論)
団体の選択においては、特定の個人の選択とは異なり、団体の死亡率がある程度正確に予想できるほどの多数の集団を集めることを目的としている。そのためには、各団体のリスクの均質性が前提となるが、そのほかにどのような条件が必要か(グレッグの法則)。
1. 保険加入目的のための団体でないこと
2. 団体に加入脱退があること
3. 保険金額が客観的に決まること
4. 団体の一定以上の割合が加入すること
5. 管理が簡単であること
経験料率とは何か、説明してください。
経験料率とは、団体生命保険の性質を考慮して、初年度は被保険者団体等の区分<による男女別、年齢別に定められた料率を基準にして団体の料率を定めることとするが、次年度以降は団体の死亡実績に応じて保険料率を増減する方法をいう。
問題12 以下の問いに答えてください。(団体保険:優良体保険)
優良団体割引制度を適用する場合の基本的な算式は以下の通りである。
$\gamma + ( ? )=\gamma^{‘}(1-\alpha)$
$\gamma$ : 団体の実績に基ずく死亡率
$\gamma^{‘}$ : 団体の年齢構成等をもとに保険会社の経験から割り出した死亡率
$\alpha$ : 割引率
$u(・)$ : 正規分布の片側・%の値
上式の空欄に入る記号を答えてください。
$u(・)\sqrt{\frac{\gamma}{N}}$
本制度を適用する際の留意点を答えてください。
①一旦割引を行ったら死差損にならない限りその割引率を継続すること、死差損を翌保険年度に繰り越すことができないことなどを考慮して、できるだけ大きな人数規模とすること。
②割引率を適用する会社とそうでない会社との間で費用負担の公平性が図られていること。すなわち、適用団体と非適用団体の間で支払率(=支払額/純保険料)を一定に保つこと。
③割引を行うことに実質的な意味があること。
問題13 以下の問いに答えてください。(商品開発プロセス:概略)
Life and Health Insurance Marketing(LOMA)における商品開発のプロセスは以下の通りである。
①商品企画
②( 1 )
③詳細設計
④導入・実開発
⑤( 2 )
空欄に入るものを答えてください。
1. 包括的事業化分析
2. 事後モニタリングと改善アクション
問題14 以下の問いに答えてください。。(商品開発プロセス:商品企画)
蓄積された新商品のアイデアを本格的に検討する価値が否かを判断する基準を答えてください。
1. 会社の戦略やリスクアピタイトと整合しているか
2. 想定市場(顧客層)において十分な需要があるか
3. 既存組織の能力で、開発や開発後の業務運営が可能か
4. この段階の見積もりとして、十分な事業規模が期待でき、収益性が確保できることが見込まれるか
上記の判断のため、アクチュアリーが備えるべき見識を答えてください。
1. 商品特性に応じた引受リスク管理上の論点整理
2. 主たる将来前提の変動による感応度レベルの理解
3. 会社として取るべきではないリスクに対する理解
問題15 以下の問いに答えてください。(商品開発プロセス:販売計画)
販売計画を策定するうえで必要となるトップライン、ボトムラインとは何か、説明してください。
トップラインとは新契約の件数や保障額、収入保険料や新契約の年換算保険料など保険商品がどれだけ売れたかを示す指標。
ボトムラインは商品事業の収益見通しといった収入保険料から保険金や費用などを控除した後にいくら収益が残るかを示す指標。
販売計画を策定する際の留意点を答えてください。
保険商品は売れれば売れるほど良いという類の商品ではなく、会社のリスク許容度などの観点から販売量の上限を定めることもある点に留意する。