第2章 肝臓・胆道の疾患 正誤問題5

以下の文章の正誤を判定してください。

問題1 

食道静脈瘤は、門脈圧亢進症の結果食道壁に生じた血管の拡張である。C型肝炎の二次性肝硬変の場合、食道静脈瘤の発症リスクは高く、アルコール性肝硬変では低い。無痛だが出血量が多く、生死にかかわる疾患である。


アルコール性肝硬変の場合、食道静脈瘤の発症リスクは高く、C型肝炎の二次性肝硬変では低い。

問題2 

腹水は、腹腔における体液の病的集積と定義されている。肝硬変患者に多く見られるが、腹水の有無と肝硬変の重症度は関係がない。


肝硬変患者に腹水がみられることは、疾患の重篤度が進行したことを意味する。

問題3

肝腎障害症候群(HRS)は、門脈圧亢進症や腹水を発症している、重度の慢性肝疾患や劇症肝炎の患者が急性腎不全を起こすことと定義されている。

問題4 

硬変患者では、多様な細胞性および体液性凝固機能異常がみられる。
タンパク質合成の減少によって、フィブリノゲン、プロトロンビン、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅸ因子第Ⅹ因子の生成が減少する。肝硬変では、 第Ⅴ因子 が最初に欠乏する因子である。



肝硬変では、第Ⅶ因子が最初に欠乏する因子である。

問題5 

肝硬変や特発性門脈圧亢進症は脾腫を来す原因となる。脾機能亢進症は、あらゆる原因の脾腫で誘発される二次的な病態であり、血小板減少などの血球減少症を伴う。特に、食道静脈瘤の出血の存在下では、凝固機能障害によって死亡リスクは顕著に増大する。

問題6 

A型肝炎は DNAウイルスであるが、B型肝炎、 C型肝炎 、 D型肝炎 、 E型肝炎 はRNAウイルスである。


B型肝炎はDNAウイルス、そのほかはRNAウイルスである。

問題7 

ウイルス性肝炎は、経口感染で広がるウイルスと血液を介して感染するウイルスの2種類に分類できる。A型肝炎ウイルスとE型肝炎ウイルスは経口感染であるので感染が自ら制限されている。B型肝炎ウイルス、 C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルスは血液感染である。

問題8

慢性B型肝炎の治療には、核酸アナログ製剤とペグインターフェロンが用いられる。
ペグインターフェロンは、核酸アナログ製剤と比べると、長期継続投与され、治療反応は高率であり、副作用は少なく、非代償性肝硬変への投与も可能である。反面、薬剤耐性ウイルスを稀ではあるが生じ、催奇特性並びに発癌と妊娠中投与の危険を否定できず、治療中止後の効果は期待できない。


ペグインターフェロンと核酸アナログ製剤が逆

問題9 

B型肝炎ウイルスは変異ウイルスを多数作るので、ワクチンの開発は困難である。


C型肝炎ウイルスは~。

問題10 

C型肝炎ウイルスの感染者のうち、日本では1b型が70~85%を占める。以降2a型が10~15%、2b型が約5%で他のタイプはまれである。 ただし、血友病患者では1a型が多い。150万人程度の感染者がいるとされているが、感染予防がすすんだ15歳未満の年代では、C型肝炎ウイルス(HCV)キャリアは極めて少数(0.02~0.05%程度)存在するにすぎない。

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