問題
2年目配当方式、3年目配当方式について、それぞれの特長、問題点を述べよ。(平成3年度大問2(2))
3年目配当方式は、特定会計年度に計上した剰余金を分配するということを厳格に解しているが、2年目配当方式に比べて配当金の分配が遅い分だけ早期解約に厳しいという考え方もある。特に、利差配当は顧客の納得性の観点から経済金融情勢と割当・分配とのタイムラグを小さくすることが望ましい。
一方、2年目配当方式は3年目配当方式に比べて配当金の分配が早いものの、当該保険年度の終了前にその保険年度に対応する配当金を割当てなければならず、財源との対応を考えると不完全な点がある。
現在わが国では、団体保険・団体年金等の企業保険商品は2年目配当方式、個人保険は一部の商品を除き原則3年目配当方式を採用している。どの方式を採用するかは、財源等会計上の問題、商品の市場競争力等を総合的に判断する必要があろう。