問題
ハードル・レートについて簡潔に説明せよ。(平成9年度大問2(1))
内部管理会計の手法である価値基準会計等において、将来キャッシュフローの予測から期待される法定会計上の利益の合計額を契約時点で利益計上するために用いる割引率。利益が実現するまでの時間的な遅れと利益実現に関する不確実性のリスクを考慮したうえで株主等が投下資本に対して期待する収益率であり、資本の調達コストに対応するものである。
リスク・フリーの投資による期待収益率より高くなければならないが、株式投資の平均的収益率や成長率にリスク・プレミアム分を加えたもの等の考え方で決められる。実際の運用利回りは直接関係しない。株式会社では株主が期待する利益を基準に考えられるが、相互会社では同じアプローチは取りにくく、「経営者の期待する収益率」や「会社の成長率+リスク・プレミアム」などが参考にされる。