商品開発プロセスの概略

問題

商品開発における5つのプロセスを示し、各ステップについて簡単に説明せよ。(オリジナル)

(1)商品企画
商品企画においては、会社戦略に整合する、中長期的な商品開発・改定計画を立案・見直しを行う。ここで中心となるのは、アイデア創出と、そこからの選定である。
(補足)
【評価基準】
・会社の戦略やリスクアペタイトと整合しているか。
・想定市場(顧客層)において十分な需要があるか。
・既存組織の能力で、開発や開発後の業務運営が可能か。
・この段階の見積もりとして、十分な事業規模が期待でき、収益性が確保できることが見込まれるか。

【アクチュアリーとして備えるべき見識】
・商品特性に応じた引受リスク管理上の論点整理
・主たる将来前提の変動による感応度レベルの理解
・会社として取るべきではないリスクの理解

(2)包括的事業化分析
包括的事業化分析では、事業化の可否、つまり実際の商品開発を行うか否かを判断していく。この分析を経た後に、本格的な詳細設計や準備が開始され、相応の経営資源が投入されることとなるため、この段階で経営トップ層の判断が行われることが多い。
(補足)
主な分析事項
・市場性
・商品の基本設計
・実現可能性
・マーケティング計画
・販売量と財務収支概算見通し

(3)詳細設計
次のものを詳細にわたり最終化する。
・契約書(約款)
・営業保険料や解約返戻金等の価格関連事項
・募集手数料、販売範囲、危険選択といったルール

(4)導入・実開発
最終化された詳細設計内容に基づき、認可取得、募集体制や事務プロセスやシステム開発・整備といった実際に販売・運営するために必要な実務的準備を行う。

(5)事後モニタリングと改善アクション
予め定めた事後モニタリング方法と基準に基づき、発売後、いくつかのモニタリングを行い、その結果を通じ、必要に応じて次の会社の行動につなげていく。

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