ELCとストップロス再保険

問題

ストップ・ロス再保険とエキセス・オブ・ロス再保険について簡潔に説明せよ。(平成14年度大問1(6))

いずれも非比例式再保険の代表的なものである。

【エキセス・オブ・ロス再保険】
この方式は、「一事故」のとき、ある契約集団の保険金支払総額が、事前に定められている金額(自己保有額)を超過したときに、その超過額を再保険会社が填補限度額を上限に元受会社に支払う再保険である。
エクセス・オブ・ロス再保険は事故が起こる頻度と事故が発生した場合金額規模の観点から、Cat CoverとWorking Coverに細分化できる。Cat Coverは通常想定しえない異常損害に備えるものであり、自己保有額は高く設定される。Working Coverは通常想定しうる損害に備えるものであり、自己保有額は比較的低めに設定される。集積リスクの移転を行うために用いられるのはCat Coverである。。
また、 「一事故」については、事故の種類ごとに時間が定められており、その時間内に発生した支払保険金が再保険の対象となる。この再保険は海外旅行保険などのように集積危険のある場合に有効である。

【ストップロス再保険】
エキセス・オブ・ロス再保険は、中規模の損害が多発し、累積して大きな損害となった場合に対応できない。ストップロス再保険は、こうした場合に備えるものであり、ある元受契約集団の一定期間の保険金支払総額が、保険料収入総額の一定割合を超過した場合、再保険金杜がその超過分を再保険として支払う。ただし、ストップロス再保険においても再保険会社の支払責任は無限ではなく支払限度が設定されている。この再保険は設立間もない生命保険会社で死亡率が不安定な場合や団体保険分野で個々の団体ごとに再保険に付す場合に有効である。

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